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議会中継

令和元年第3回(9月)定例会

一般質問

9月19日 梶原 時義 (ネットワーク市民の窓)

1 愛媛県警による女子大生不当逮捕事件は被害市民の尊厳を傷つけた重大 な人権侵害であり憲法違反である。市民の人権を守る義務がある野志市長はこの事件をどう捉えているのか。(1)本年7月8日愛媛県警松山東署は、全く無関係の女子大学生を窃盗事件の容疑者として不当逮捕した。事件は今年1月9日の深 夜2時ごろ、タクシーから降車する際に運転手のセカンドバックを盗んだという容疑であった。女性は、逮捕前の5月と6月、2度にわたる任意の取り調べの時から一貫して「全く身に覚えがない」と無実を主張し続けたが、何一つ証拠もないのに7月8日午前中に家宅捜索を受け、昼ごろに手錠をかけられた。事件を解決できないプレッシャーと、証拠も提示できない焦りから、無謀にも自白の強要でカバーしでっち上げようとした松山東署の刑事たちは、一貫して犯人ではないと主張する女性に対し、犯人と決めつけて「犯人なら目の前にいるけど」「タクシー乗った記憶ないの?二重人格?」「罪と向き合え」「ごめんなさいをすれば済む話」「早く認めろ、認めないと終わらないよ」「就職決まってるんなら大ごとにしたくないよね」など、執拗な自白の強要が大声で行われたことが明らかになっている。
 ①本市市民が被害者である本不当逮捕事件の(自白強要取り調べの真相を含め)起きた真相を市として確認しているのかを明らかにせよ。
 ②野志市長は、本市市民であるこの女性が任意の取り調べ以来54日間にも及ぶ不安、恐怖、怒り、屈辱といった感情を、市民の安全を守るべき愛媛県警の刑事から味わされたことに対しどう考えるのか。
 ③市長は憲法違反の人権侵害行為を行った愛媛県警に対し抗議することもなく、何の記者会見も開いていないが、市民の人権を守る義務がある立場から、この事件をどう捉えているのか。
(2)中村知事は「女性の人生と尊厳を傷つける重大な人権侵害だ」と県警に対し不当逮捕を非難して、真相究明と再発防止を求め記者会見した。また、山本国家公安委員長さえも「極めて遺憾、大変怒りを持っている、愛媛県警の再発防止を徹底させる」と表明しているが、野志市長の会見は聞いたことがない。野志市長は事件発覚から2カ月もたつが、本市市民の人権侵害の不当逮捕事件に対し何の抗議コメントも出さないのはどうしてか。怒りをもって県警に抗議するべきではないのか。
(3)市長は以前から、野志市長の一部議員に対するパワハラや、女性差別を再生産させる要素を含んだ男ばっかりの幹部写真を本庁入り口に掲載するなど、全く反省をしない態度を含め、私はこれまで極端な野志市長の人権意識の欠如を指摘してきたが、人権侵害を許さないという市政の基本が確立されていないだけでなく、反差別や市民の人権を守ることに対し曖昧な姿勢や安易な警察への市民個人情報の提供などが絡み今回の被害女性を生んだ土壌が、もともと野志市政にあるのではないかと思うがどうか。
(4)本市は、いまだに警察からの本市市民の個人情報提出要請に対し、年間で約4,000件から5,000件もの戸籍謄本のほか、住民票、回答書などを市民に無断で警察に垂れ流し、交付し続けている。
 ①捜査段階から逮捕状請求までの間で、愛媛県警から今回の被害者の何らかの個人情報請求があったのではないか。
 ②市民に無断で警察に市民の個人情報を垂れ流し続けてきた本市の姿勢が、結果として守るべき市民の人権を侵した事件の幇助をしたことになるとも考えられるが市長の見解を問う。
(5)今回の誤認逮捕事件を教訓に、裁判所からの令状を情報提供の判断基準にするなど、警察への垂れ流しをやめて、本市市民の人権を守るべく、厳しい姿勢で臨むべきだと考えるがどうか。

2 事前の談合情報どおりで落札した松山市総合コミュニティセンター電気・機械設備等保守保全管理及び運転業務委託入札は、松山市談合情報対応マニュアルにのっとり公正入札調査委員会を設置し、やり直すように指導するべきではないか。
(1)2019年3月27日に行われた「松山市総合コミュニティセンター電気・機械設備等保守保全管理及び運転業務委託」の指名8社による競争入札において、その前日3月26日にあった談合告発どおりの内容で落札業者が決定した。告発内容は「明日の朝9時半から行われるコミセンの電気・機械設備等(保守保全管理及び)運転業務委託の入札は、既に落札業者がA社と決定しており、落札金額は 2億9,580万円である」という談合情報だった。談合情報の信憑性を図る上で決定的な「入札対象件名」と「落札予定業者名」に加え、「落札予定金額」の正確な指摘は、告発者が匿名か実名かにかかわらず、当事者以外には知り得ない情報であり、談合を疑うには十分な内容と言わざるを得ない。本市の指定管理委託先の松山市文化・スポーツ振興財団は、松山市談合情報対応マニュアルに準拠して、公正取引委員会に通報するなどの具体的対応を行うべきではなかったのかと考えるが、市の見解を問う。
(2)財団は「そもそも入札件名が異なっていた」などと、調査に値しない情報として、談合情報を隠蔽したと思われるが、これを検証する。
 ①談合情報の提供者は二人いたが、提供者の入札件名と実際の入札件名はどう異なっていたのか。「保守保全管理及び」という文言を省略しただけではないのか。財団に確認して内容を正確に答えよ。
 ②告発では、3月26日の朝9時半からの入札とも特定しているがそれでも入札案件が特定できず、入札件名が異なっていると判断したと考えているか。
 ③3月26日は、ほかにどのような入札案件があったのか、財団に確認して内容を示せ。
 ④二人の談合告発情報は同じ入札件名を特定していたが、文言の省略はさておき、案件が特定できないことはあり得ないと考えるが、市の見解を問う。
(3)本市の談合情報対応マニュアルによると、談合情報があった場合には、公正入札調査委員会を設置する規定がある。財団もこれに準じなければならないが、この規定には、当該情報が匿名か否かにかかわらず「入札対象工事等の名称」及び「落札予定業者名」を含む内容があり、かつ、次の(ア)から(オ)までの、いずれかの事項を含む内容である場合には当該情報について第2の具体的な対応をするものとするとあり、まずは公正取引委員会に通報をするよう義務付けている。以下、(ア)から(オ)までのほか一部箇所は情報公開請求したが、談合情報対応マニュアルであるにもかかわらず、黒塗りで隠された。私が得た情報では(ア)談合に関与した業者名、(イ)談合が行われた日時場所ほか具体的な談合方法、(ウ)落札予定価格、(エ)特定の業者から入札金額が指示されていること、(オ)その他談合に参加した当事者以外に知りえない情報という内容である。今回の談合情報は(ウ) の「落札予定価格」が明示されておりかつ(エ)の特定の業者から入札金額を指示されていることまた(オ)の当事者以外、一般的には知りえない情報であるなど市長が本年6月議会で答弁をした「調査に値しない情報」などではあり得ないことはマニュアル上でも明らかである。市長は、黒塗りで隠蔽したと思われる、マニュアルに違反する答弁をしてきた事実を市民に説明し、謝罪して当該入札をやり直させるべきではないか。

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